Bookmark this on Google Bookmarks
Bookmark this on Yahoo Bookmark

ニューヨークに拠点を置く、イーコマース向けのデータに基づいた(Data-Driven)マーケティングプラットフォームを提供する会社「Remarkety(リマーケティ)」は、越境ECに関するインフォグラフィックを2015年9月発表した。出典データはRemarkety(リマーケティ)独自調査によるものが多いが、他社調査データやニュースが公開している内容とさほど変わらない。とにかくよくまとめられているので、「Global eCommerce Sales, Trends and Statistics 2015(2015年世界のイーコマース販売&傾向&統計のまとめ)」を紹介したい。

が、その前に。

記載されている数字は、調査元により若干異なってくる(=公表会社により異なる)。調査方法や調査対象がまだまだ世界的に統一されていないので、いたしかたがない。以下に記載されている数字は、今回ざっくり見ていただき、詳細な数字を確認したい場合には、複数の会社もしくは政府発表のものと比べたほうがよいだろう。

インフォグラフィックス全体こちらからご覧いただきたい。

Remarkety(リマーケティ)の顧客や関連エージェンシーは世界各国にいる。グローバル・イーコマース(越境EC)マーケットは今や巨大なマーケットだ。何が我々を惹きつけるかというと、環境や供給の違いに加えて、マーケットごとのわずかな違いだ。

今回のレポートは、イーコマース市場が最も大きい10カ国、そしてイーコマース市場の変換期をむかえる(むかえている)新興国をピックアップして調査した。調査視点として、メールマーケティングの傾向と共に、各国のオンライン販売状況を調査した。なぜならRemarkety(リマーケティ)はメールマーケティングツール提供会社なのだから。

それだけじゃない。

同時に、オンラインマーケティングの傾向、モバイル使用状況、インターネット普及率なども調査している。イーコマースの傾向をより理解するためには必要だ。オンライン販売業者の顧客は複数国にまたがっている。Eメールマーケティングが必要とされたら、Remarkety(リマーケティ)は「セグメンテーション」の重要性を訴える。国、地域ごとのメッセージは、よりその国、地域の顧客に適した、(細分化された)メッセージとなる。これにより、より高いメール開封率や、クリック率、売上を生み出す。

加えて、海外のイーコマース市場を知ることは、オンライン販売業者にとって、新たなマーケット(市場)への進出への検討材料となるだろう。

 

世界のイーコマース販売:売上トップ10

  1.  中国
  2. アメリカ
  3. イギリス
  4. 日本
  5. ドイツ
  6. フランス
  7. 韓国
  8. カナダ
  9. ロシア
  10. ブラジル

 

中国市場

中国市場

中国のイーコマース市場は世界で最も大きなマーケットで、2015年の売上高は5,626.6億ドル($562.66B)=67兆5千億円(1USD=120JPNで換算)。人口数などの要因が中国をナンバーワンのマーケットにしている。

中国は6億以上のインターネットユーザーがいる。

この事実は、オンライン販売店にとってとても重要なことだ。

中国では、インターネット経由で買い物をするという行為が急成長中だ。

中国の顧客向けにターゲティング・マーケティングを実施するということは、とても新しい良い試みになるだろう。

調査によると、75%の中国ショッパー(購入者)は、プロモーションなどのEメールを受け取ったあと、何かを購入する傾向にある。

そしてここがポイント。

中国のインターネットユーザーの平均年齢は25歳。ミレニアム世代に向けてのメッセージが有効であろう。

モバイル最適化もキー(重要)となる。70%以上の顧客がスマートフォンから購入しているのだから。

 

出典元:

 

アメリカ市場

アメリカ市場 アメリカでは、2015年のイーコマース販売は3,490.6億ドル($349.06B)=約41兆9千億円(1USD=120JPNで換算)。デバイスの割合は以下の通り。

  • PC:72%
  • タブレット:13%
  • スマートフォン:15%

アメリカには1.9億人のインターネットバイヤー(購入者)がいて、28%の小企業はオンラインでのみ商品販売している。また、半数以上(57.4%)のアメリカの販売業者は、オンライン販売も実施している。

約9千人は、1度はモバイル端末から購入経験がある。これから、タブレットやスマートフォンの所有率が高くなれば、それらの端末からの購入ももっと高まるだろう。

タブレットからのバイヤーの80%は、1(商品)購入する。スマートフォン経由でのバイヤーの半数は、タブレットやPCよりもスマホから注文する。

そして大半のアメリカ人ショッパーは、(オンラインで購入できる他に)近所に実店舗があり、そこでも購入できるということを強く期待している。これに対し、メールマーケティングを行うとしたら、クーポンやインセンティブキャンペーンが有効だろう。

出典元:

 

イギリス市場

イギリス市場イギリスでは、2015年のイーコマース販売は938.9億ドル($93.89B)=約1兆1270億円(1USD=120JPNで換算)。デバイスの割合は以下の通り。

  • PC:4%
  • タブレット:1%
  • スマートフォン:5%

イギリス経済において、すでにオンライン販売は13%を占めており、商品販売は14%以上を占めていると推測されている。イーコマースはイギリスではブームになっており、販売業者にとっては大きな「機会」が待っている。

イギリスのショッパー(購入者)の多くはPayPal(ペイパル)を利用している。よって、PayPalを支払いの選択肢の一つとして提供することは重要になってくる。

そして午後6時以降に購入する人の割合は、33%。パブ(居酒屋)から一杯ひっかけながらオンラインショッピングを楽しむ傾向にある。これは本当かどうか定かではないが、夕方や夜にプロモーショナルメールを配信することは、日中に配信するより有効となる。

 出典元:

 

日本市場

日本市場

日本では、2015年のイーコマース販売は793.3億ドル($79.33B)=約9,520億円(1USD=120JPNで換算)。デバイスの割合は以下の通り。

  • PC:9%
  • タブレット:10%
  • スマートフォン:55%

ほとんどの日本人がインターネットを利用しており、80%がオンラインショッピングを楽しんでいる。

最近の調査では、日本の顧客は自宅でショッピングを楽しむ傾向にある。ここから見えてくるのは、店舗に足を運ぶ代わりに、オンライン購入が普及しつつあるということだ。

また、大半の日本人は、インターネットでの購入を信頼している。信頼できる商品を信頼出来る小売業者から購入するのだ。日本人に向けてマーケティングする際、フィードバックを残してもらい、商品に対するレビューを推進するとよいだろう。そしてそれをサイトや今後の販売に活かすことにより、信頼を獲得していくことだろう。

出典元:

 

ドイツ市場

ドイツ市場

ドイツでは、2015年のイーコマース販売は744.6億ドル($74.46B)=約8,935億円(1USD=120JPNで換算)。デバイスの割合は以下の通り。

  • PC:3%
  • タブレット:5%
  • スマートフォン:2%

インターネット普及率は85%。ドイツではアマゾン(Amazon)やOtto(オットー)が主流だが、自社オンラインウェブサイトを持つイーコマース販売事業者の割合は半分にのぼる。

この環境では、小規模事業者や新たに進出してきたショップにとってはとても厳しい状況だが、やり方はいろいろある。

ドイツにおいて、ファッションカテゴリーが最も人気がある。よってファッションを商材に扱っている小売業者には勝機がある。

イギリスでは、夜にプロモーショナルメールを配信するのが効果的だが、ドイツでは、朝にメールチェックされることが多い。朝9時前に配信するのが一番よいROIを生むだろう。

インターネット利用率がとても高いドイツだが、Facebook、Twitter、Instagramなどのソーシャルメディア系の利用はあまり高くない。

ドイツではEmailが主流で、朝一番にFacebookをチェックする人の割合はたったの17%にとどまる。

そしてドイツでは、リターナー(再訪問者)の割合が50%ととても高い。ということは、送料無料(返品送料も含む)を提供すると、とても喜ばれる。

出典元:

 

フランス市場

フランス市場

フランスでは、2015年のイーコマース販売は426.3億ドル($42.63B)=約5,115億円(1USD=120JPNで換算)。デバイスの割合は以下の通り。

  • PC:8%
  • タブレット:1%
  • スマートフォン:1%

フランスでは、約6,600万人のうち、たったの68%がオンラインユーザーであり、イギリス、アメリカ、ドイツ、中国よりも低い数字になっている。

また、これらの国々よりも取引数は低い。

ただ、タブレット、スマートフォンを含むモバイル端末からの販売においては、2013年と2014年を比較すると、50%以上も飛躍的にアップしている。

ここで重要なのは、どの国においても、モバイル最適化されていないと、顧客を逃してしまうということだ。

出典元:

 

韓国市場

韓国市場

韓国では、2015年のイーコマース販売は377.6億ドル($36.76B)=約4,411億円(1USD=120JPNで換算)。デバイスの割合は以下の通り。

  • PC:49%
  • タブレット:1%
  • スマートフォン:50%

韓国では、一人当たり平均して5枚のクレジットカードを所有しているといわれている。アメリカでも一人当たり2枚といわれている中、非常に高い数字だ。これが韓国人が「高い負債」と言われる理由だ。

また、深夜までショッピングを楽しむ傾向にある。プロモーショナルメールを配信するなら、午後10時から深夜12時が狙い目だろう。

韓国製品は海外よりも9倍高いともいわれている。それゆえ、アメリカ製品の売り上げが良いのは当然のことかもしれない。

またタブレットの普及率が低いのが気になる。だからオンライン購入が他国と比べ低いのだろう。

出典元:

 

カナダ市場

カナダ市場

カナダでは、2015年のイーコマース販売は287.7億ドル($28.77B)=約3,452億円(1USD=120JPNで換算)。デバイスの割合は以下の通り。

  • PC:8%
  • タブレット:5%
  • スマートフォン:7%

フランス、韓国、カナダだけのものとして、イーコマースの売上はカナダ生まれのウェブサイトではなく、アメリカ、アジア、ヨーロッパへと落ちる。アメリカはカナダから顧客を奪っているのだ。

なぜなら、カナダ商品は、特にアメリカやアジア商品のほうが安く、品揃えも良いからだ。

カナダ国内で購入しようとすると、アメリカの3.6倍高くつく。ということは、カナダの顧客に対しては、無料配送やディスカウント配送がとても有効だろう。

67%のカナダ人は、スマートフォンを持っており、モバイル端末を介して購入しているので、プロモーショナルメールはいつでもチェックしている。

出典元:

 

ロシア市場

ロシア市場

ロシアでは、2015年のイーコマース販売は203億ドル($20.3B)=約2,436億円(1USD=120JPNで換算)。デバイスの割合は以下の通り。

  • PC:80%
  • タブレット:12%
  • スマートフォン:8%

ロシア人口の13%の人がオンラインショッピングを利用している。費用と時間を節約しているのだ。オンライン購入されている人気カテゴリーは、洋服、靴に次いでエレクトロニック商品。これがロシアでは問題になっている。というのは「配送」が課題だからだ。

いくつかの地域では、インターネット環境が良くない(スピードが速くない)。さらにインターネット環境すら整っていない地域もある。ここが他国と違うところで、ロシアでは現金での支払いが好まれるのだ。

ロシアではオンラインでの支払いはまだ信頼されていないかもしれない。が、スマートフォンからの購入する際はあまりそれは気にならないらしい。おおよそ39%の注文はスマートフォン経由になる。

出典元:

 

ブラジル市場

ブラジル市場

ブラジルでは、2015年のイーコマース販売は188億ドル($18.8B)=約2,256億円(1USD=120JPNで換算)。デバイスの割合は以下の通り。

  • PC:7%
  • タブレット:4%
  • スマートフォン:29%

ブラジルでの経済不安定さは、イーコマースの成長にも影響している。多くのブラジル大企業は、極めてデジタルとオフラインチャネルの結びつきが遅い。

イーコマース販売のたった7%がスマートフォン経由。プロモーショナルメールを配信する場合、フォーマットはさほど重要ではなさそうだ。

ブラジルでは、オンライン販売の約18%がファッション関連。マーケティングが必要となれば、企業は新規顧客獲得にコストを割くだろう。

出典元:

 

注目すべき新興国について:インド、メキシコ、中東

イーコマースにおける最も大きな新興国は、インドであろう。

インドのイーコマース市場は、急速に発展しており、次世代のグローバル市場として注目されている。インターネット利用率は、10%程度にとどまっているが、着実に伸びている。

売れ筋のカテゴリーは、エレクトロニックとファッション関連商品。

オンラインショッパー(購入者)の数としては、モバイルユーザーが同様に伸びている。事実、オンライン購入者のほとんどはモバイル経由だ。

課題としては、まだ発展途上ということだ。特に農村地域ではまだまだ難しい状況だ。

他の新興国、メキシコや中東を見てみると、メキシコは2015年、15%も伸びている、若い世代(もしくはミレニアム世代)が成長要因だろう。

 

Remarketyのサマリー

いままで述べたように「ところ変われば人も変わる」だ。

習慣や傾向、何を好み、何をオンラインで購入するのか。

伝えるメッセージにより、コンバージョンレートが変わってくる。

 

 

以上、今回はかなり長い記事になってしまった。。ただ、このインフォグラフィックからは市場の大きさや、主要各国の特徴が斜め読みできる良い記事なので、紹介できてよかった。この傾向は今後数年は大きく変わらないだろうが、新興国のインフラが整えば状況が変わってくるだろう。